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クリニックニュース 2023-8
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手足口病 流行のピークは夏 |
日本医師会企画「健康プラザ」より引用 |
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症状・原因
手足口病は、口の中、手のひら、足の裏や甲などに、赤い斑点~水疱状の発疹が出る病気です(図 1)。1/3 くらいの患者が発熱しますが、ほとんどが38℃以下です。患者の半数は2 歳以下で、5歳以下の乳幼児が9割を占めるものの、時に小学生の間で流行することもあります。流行は、夏場にピークを迎え、その後は減少しながら年末まで続きます。
原因はエンテロウイルス感染です。飛沫感染、接触感染の他、便などの排泄物の中に含まれるウイルスが口に入る糞口感染の経路もあります。このため、子ども同士の濃厚接触が生じやすい保育所や幼稚園などでは集団感染が起こりやすいのです。大人もまれに発症することがあり、子どもより重症化しやすいとされています。
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治療・対応
特別な治療は必要なく、症状に応じた治療を行います。軽症のことが多く、ほとんどは数日 (3~7日) で治ります。感染したウイルスの種類によっては、下肢やおしり、おなかや背中、頭皮にも発疹が広がったり、まれに髄膜炎や脳・脊髄炎を合併するなど重症化することもあります。高熱が続く、嘔吐する、息苦しそう、ぐったりしている場合や、痙攣、麻痺、意識障害などがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
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感染対策
感染対策は、手洗いと排泄物の適切な処理です。石鹸で手を洗い、流水で十分にすすぎ、清潔なタオルで拭いてください。手足口病が治った後も長期間(発症から数週間)にわたり便の中にウイルスが排泄されますし、感染しても発症せずにウイルスを排泄している場合もあるので、子どもの排泄物はいつもきちんと処理してください。おむつ交換の後は、特に入念に手を洗いましょう。 |
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