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クリニックニュース 2022-1
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命に関わるフットケア |
日本医師会企画「健康プラザ」より引用 |
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フットケアとは?
フットケアとは、足の指や爪、足の裏などに施す様々な対応、治療のことです。 乾燥によるかかとのざらつきや、タコやウオノメ、巻き爪、むくみや血行障害など、足のちょっとしたトラブルが大きなトラブルにつながらないようにケアを行います。
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糖尿病性足病変
厚生労働省が3年ごとに実施している患者調在の平成29年調在で、糖尿病の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は328万9千人と、前回の調査よりも12万人以上増え、過去最高となりました。
この糖尿病患者さんの足に生じる様々な病変をまとめて糖尿病性足病変と言います(図1)。糖尿病性足病変の出現頻度は極めて高く、しばしば重篤な潰瘍、壊疸、感染を生して、足の健康だけでなく生命を脅かすことがあります。 |
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図1 70歳男性の糖尿病性足病変
足白癬(あしはくせん:みずむし)、爪白癬(爪のみずむし)、乾皮症(乾燥肌)、末梢循環障害(指の血行障害)があり、糖尿病性足潰瘍/壊疸が起こり始めている。 |
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足の切断は死につながる
糖尿病性足病変の危険因子である神経障害、血行障害、免疫力低下の組み合わせによる打撃は強力で、他の下肢の疾患よりも切断リスクが非常に高くなります(図2)。糖尿病で足の切断に至った患者さんのその後の経過は極めて悪く、1年以内に20%以上が死亡すると推定されています。後悔しないように、軽い足病変でも放置せず、早めに皮膚科医に相談しましょう。 |
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図2 糖尿病性足潰瘍、壊疸、足切断の起こる仕組み |
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