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クリニックニュース 2020-10
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アトピー性皮膚炎には治療+スキンケア |
日本医師会企画「健康プラザ」より引用 |
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皮疹のない状態を維持する「プロアクティブ療法」
軽快と悪化を何度も繰り返す皮疹に対して、一度きちんと炎症をしずめて症状を改善させた後に、保湿外用薬によるスキンケアと、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの抗炎症外用薬を週2回など一定間隔で塗って皮疹のない状態(寛解状態)を維持する治療法を「プロアクティブ療法」といいます(図)。
一方、皮疹が悪化したら抗炎症外用薬で炎症を抑える方法を「リアクティブ療法」といいます。 |
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毎日のスキンケアが大切
アトピー性皮膚炎では、皮疹が軽快して皮膚が正常に見えても、皮膚の細胞には炎症が残っていて、再び皮疹が悪化しやすくなっています。このような潜在的な炎症に対しては、「プロアクティブ療法」で皮疹が悪化するのを予防することができます。
ただし、「プロアクティブ療法」を行っている間も、保湿外用薬などによる毎日のスキンケアを継続することが大切です。保湿外用薬は、アトピー性皮膚炎で低下している角質層の水分含有量を改善させて皮膚バリア機能を回復・維持することにより、アレルゲンの侵入を防ぎ、皮疹が再び悪化するのを予防し、それが痒みを抑えることにつながります。また、赤ちゃんが生まれた直後から保湿外用薬によるスキンケアを行うと、アトピー性皮膚炎の発症リスクを下げるという研究結果も報告されています。 |
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